等級認定に納得がいかない場合は異議申し立てをする

交通事故による後遺症が残り、後遺障害等級認定を申請したものの非該当とされて認定されないケースもあります。
また、認定されたとしても等級に納得がいかないというケースもあるでしょう。
そういった場合は、ただ泣き寝入りするしかないのでしょうか？
後遺障害等級認定の結果に納得がいかなかった場合にはどんなことができるのか解説していきます。

等級認定の結果が納得できない場合は異議申し立てを

後遺障害等級の認定の結果が納得できない場合には、異議申し立てをすることができます。
異議申し立てをすることで、再認定の手続きを受けることができるようになるのです。
そのため、納得できないからと泣き寝入りするのではなく、再度認定を受けるために行動を移せます。
ただし、再認定をするためには新しい診断書が必要になることもありますし、なぜ納得のできない結果が出たのか知った上で準備をする必要があります。

なぜ納得のできない結果になってしまったのか？理由と解決法

そもそも、なぜ後遺障害等級の認定結果が納得のいかないものになってしまったのでしょうか？
念入りに手続きに必要な書類を準備したつもりでも、書類のどこかに不十分な部分がある可能性があります。
主に考えられる理由と、どのように解決すべきか見ていきましょう。

診断書が不十分だった場合

後遺障害等級の認定で大切なのは、医師の所見です。
しかし、後遺障害等級の認定手続きに不慣れな医師の場合、後遺障害診断書の内容が不十分である可能性があります。
そのため、症状が反映されていない場合もあります。
また、医師との疎通が上手く出来ておらず、患者側が医師に症状の詳しい内容を伝えられていない場合もあります。
そういった場合には、後遺障害診断書の内容を修正して異議申し立てを行います。

必要な検査が行われていなかった場合

後遺障害等級の認定では、後遺障害が残っていることを客観的に示す検査結果が必要です。
そのためには、後遺障害が残っている部位毎に必要な検査があるので全てを受けた上で結果を提出しなくてはいけません。
しかし、医師が後遺障害の知識がない場合であり、弁護士に依頼していても後遺障害に詳しくない弁護士であれば書類不備に気付かない可能性もあります。
そういった場合に、再度きちんと検査して、その結果を提出して異議申し立てをします。
そうすれば、検査結果が認定基準を満たしている場合には適切な等級認定を受けられる可能性があります。

提出書類が不十分だった場合

加害者側の保険会社が後遺障害の認定手続きをした場合、形式的な書類だけした提出されずに適正な等級に認定されなかったり、非該当になるケースがあります。
事前認定なので負担が少ないからと相手の保険会社に手続きを任せる人も少なくありませんが、あくまでも加害者側の保険会社なので被害者の味方というわけではありません。
提出した書類以外にも証明できるような書類や資料がある場合には、追加で提出して異議申し立てをしましょう。

異議申し立てする方法と成功させるポイント

異議申し立てをする場合には、再度資料を集めて書類を作成する必要があります。
異議申し立てをする方法と、再認定を成功させるためのポイントを押さえておきましょう。

異議申し立ての流れ

等級認定の結果に異議申し立てをするには、異議申立書を作成します。
また、検査結果や資料などを揃えて、新たに医師に後遺障害診断書や意見書を作成してもらい提出します。
事前認定の場合には保険会社に提出し、被害者請求の場合には自賠責保険会社に提出します。
その後、再度審査が行われます。

異議申し立てを成功させるためのポイント

円滑かつ有利に進めるためには、後遺障害について知識のある弁護士に依頼する方がいいでしょう。
そうすれば、手続きを任せることができるだけでなく、納得できなかった結果を覆せる可能性が高まります。
認定を覆すためには、前回の申請では考慮されていなかった事実を具体的に主張する必要があり、提出した書類の不備を指摘しなくてはいけません。
そのためには、前回の申請から振り返って何が足りなかったのか見直した上で、医学的な根拠を基に具体的な主張を提出する必要があります。
しかし、こういった主張をするのは難しいので、弁護士の力が必要になるのです。
また、医師の協力も必要になります。

当弁護士ができるサポート

吉田弁護士は、保険会社側の弁護士であった経験も踏まえ、交通事故問題と後遺障害についてトータルでサポートします。
また、後遺障害の等級認定手続に詳しい行政書士と連携して書類作成をするので、等級認定を有利に進められます。
必要があれば医師との面談も行い、依頼者が納得する結果になるよう尽力します。

まとめ

後遺障害等級の認定結果に納得ができない場合には、異議申し立てをして再度認定審査をしてもらうことができます。
しかし、再度の認定審査により、当初の認定結果を覆すのは容易ではないので、納得のいかない結果が出ないように最初の申請時点で弁護士に依頼して不備のないように手続きをすすめることをおすすめします。
後遺障害についての疑問がある場合はお気軽にまずご相談ください。