弁護士費用特約について｜使える上限は？弁護士は選んでいいのか？

弁護士費用特約というものを耳にしたことはあるでしょうか？
交通事故に遭って弁護士に依頼するとなった時に、保険会社が弁護士の費用を補償するというものです。
そのため、弁護士特約があれば費用の心配をすることなく弁護士に依頼することができるのです。
しかし、どれくらいまで補償が可能なのでしょうか？
費用の上限や、依頼する弁護士を選んでいいのかなど弁護士費用特約について詳しく解説していきます。

弁護士費用特約とは

弁護士費用特約とは、「弁特」とも呼ばれていて自動車保険の１つになります。
任意で加入している自動車保険に付帯として弁護士費用特約は追加できるものであり、誰もが加入しているというわけではありません。
そのため、交通事故について弁護士に相談する前に、まずは弁護士費用特約に加入しているのか確認が必要です。
弁護士費用特約に加入しているかどうかは、保険証券や共済証券を確認すれば分かります。
弁護士費用特約に加入していると、交通事故に遭って弁護士が必要になった時に発生する弁護士費用を保険会社に支払ってもらうことができるのです。

弁護士費用特約はどんな時に適用されるの？

弁護士費用特約はどういった場合に適用されるのか、詳しく知らない人も多いものです。
どういったケースに適用され、どういったケースでは適用されないのか知っておきましょう。

弁護士費用特約が適用されるケース

保険会社で登録している自動車に乗っていて、自分が事故に遭った時にしか適用されないと勘違いされがちですが、そうではありません。
契約している自動車に乗っていない場合でも適用され、バスやタクシーに乗っている場合や自動車に乗っていなくても歩行中などでも適用されることもあるのです。

また、保険を契約している本人だけが適用になるわけではありません。
保険を契約している人の配偶者や、同居している家族や、契約している自動車に同乗していた人にも適用されることがあります。
つまり、もし自分が弁護士費用特約に加入していない場合でも、配偶者などの家族が加入していないか確認する必要があります。

弁護士費用特約が適用されないケース

弁護士費用特約が適用されないケースは、事故当時に加入していない場合です。
事故に遭ってから加入しても適用されません。
また、自身が事故の加害者の場合や、酒気帯び運転や故意の事故など被害者であっても大きな過失がある場合には適用されないことがあります。
もちろん自動車保険なので、自動車とは関係のない日常の事故でも適用されません。
もし自分では判断できない時は、保険会社または弁護士に相談しましょう。

弁護士費用特約の上限は？

弁護士に依頼する場合、依頼することへの着手金や報酬以外にも、実費や交通費などの細かな費用が発生します。
これらの費用が弁護士費用特約で補償され、一回の事故につき上限保証金額は300万円になります。
もし二人で事故に遭った場合には、一人につき300万円の補償がされます。
多くの交通事故の問題解決では300万円もの弁護士費用はかかりませんので、実質は自己負担が0円になるケースが多いのです。

弁護士費用特約におけるよくある質問

弁護士費用特約に念のため加入していたとしても、実際に用いる機会は多くないので、いざ問題が起こった時に分からないことがたくさん出てきます。
よくある質問とその回答を紹介していきます。

質問1：弁護士は自分で選べますか？

回答：弁護士費用特約に加入している場合、弁護士は保険会社が紹介する弁護士にしか依頼できないと考えている人もいるかもしれませんが、弁護士は自分で選ぶことができます。
弁護士に依頼する前の相談費用から補償されるので、まずは気になる弁護士事務所に相談してみて、自分にあった事務所を探してみましょう。
多くの費用は補償されるので、値段で選ぶのではなく信頼できる事務所を選ぶことが大切です。

質問2：弁特を使って保険の等級は下がりませんか？

回答：弁護士費用特約を使った場合、自動車保険の等級が下がってしまうのではないかと心配する人も少なくありません。
保険には20段階の等級制度があり、等級によって保険料の割引や割増が変わります。
弁護士費用特養を用いたからといって、等級は下がることなく、これまでのままです。
ただし、弁護士費用特約と合わせて、賠償保険もしくは車両保険を利用した場合には、3等級下がって「事故あり等級」になります。

質問3：事故に遭いましたが、こちらにも過失がありましが。弁護士費用特約は使えますか？

回答：被害者である場合だけでなく、事故において過失が認められる場合でも使うことができます。
ただし、ケースバイケースです。
大きな過失である場合や、酒気帯び運転で事故に遭った場合は使えないことがあります。
過失や事故の大きさにもよるので、弁護士や保険会社に相談してみてください。

まとめ

弁護士費用特約は300万円まで補償されるので、加入していることで弁護士費用が補償される可能性が高まります。
そのため、事故に遭った際にはまず弁護士費用特約に加入しているのか確認してから弁護士に相談してみましょう。
当事務所では、交通事故に強い弁護士が初回相談は無料でお受けしています。
今後の起こりうる問題へのアドバイスやサポートから対応できるので、是非ご相談ください。