加害者の無過失主張を退け、控訴審で総額6729万円の賠償が認められた事案

後遺障害等級
傷病名
保険会社提示額 最終獲得額
交渉前
6729万円

ご相談内容

被害者 小学生男児
部位 死亡事故
獲得金額 6729万円
死亡事故から4ヶ月経過したが、刑事手続も進んでおらず、今後の対応等に不安ということで、当職に依頼されました。

サポートの流れ

項目 サポート前 サポート後 増額幅
過失割合控除
逸失利益 0 2778 2778
慰謝料 0 2000 2000
近親者慰謝料 0 590 590
葬儀費用 0 150 150
遅延損害金 0 932 932
弁護士費用 0 279 279
合計 0 6729 6729
単位:万円
まず、加害者の刑事責任を明確にすべきと考え、被害者代理人としても依頼を受け、担当検察官に捜査の進捗等確認しつつ、適切迅速に刑事手続を進めるよう、要請しました。

また、自賠責保険の被害者請求を行い、死亡事案の賠償金3000万円の支払いを受けました。

その後、事故から1年半以上過ぎて、ようやく加害者が起訴されたので、被害者代理人として刑事裁判に参加しました。

刑事裁判では、加害者が無罪主張するなどし、長期化したため、刑事裁判の結果を待たずに、民事での損害賠償請求訴訟を提起しました。

民事裁判でも、加害者は無過失の主張をしていましたが、後に刑事裁判で無罪主張が退けられると、無過失主張は撤回し、被害者に大きな過失があるとの主張をしてきました。

最終的に、控訴審で、被害者の過失が否定される判決が出され、自賠責保険の賠償金と併せて、総額約6729万円の賠償がなされることになりました。

解決内容

逸失利益2778万円、本人の慰謝料2000万円、近親者慰謝料590万円、遅延損害金932万円、弁護士費用279万円を含む総額約6729万円の賠償がなされることになりました。

所感(担当弁護士より)

過失が争われるような事案では、刑事手続を先行させることで、民事上の立証の負担を軽減するケースが多いです。刑事で有罪になれば、民事上無過失となるケースは極めて少なく、また、刑事手続で使用される実況見分調書等が民事上の過失の検討に有効でもあるからです。

また、本件では、刑事手続に時間を要したこともあって、解決までに事故から5年近くを要してしまいましたが、その分、遅延損害金がかなり支払われることになりました。

遺族の方の悲痛な気持ちを考えれば、時間を要することにはなりましたが、加害者が無過失ではないというだけでなく、被害者の過失もないという判断が下されたことはよかったと思います。

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